静かに話を聞こう
静かに話を聞くって難しいよね
あなたは誰かが話しているとき、静かに話を聞いていますか?
という質問をするとほとんどの人が「静かに聞いている」と答えます。誰かが話しているときは静かに話を聞くというのは当たり前のことですよね。
でも、それって本当ですか?今までのことを振り返ってみて、常に静かに聞いていましたか?
僕は、自分のことを振り返ると、静かに聞いていなかったことがありました。
学生のときの集会とか、先生が話しているときに、周りの人とおしゃべりしていたな。帰りのHRのときに話を聞いていなかったな。授業中も近くの友達とおしゃべりしていたな。
振り返ってみると、当たり前のルールを守れていないことがたくさん。
そんなときに限って、先生は大事な話をしていることが多いので、後で「聞いていませんでした」ってなること多かったな。
あなたも、そういう経験がありませんか?
今、『話を聞く立場』から『話をする立場』になって思うのは、静かに話を聞いてもらうのって難しいということです。
静かに聞いてもらいたいなら、話し手が変わらなきゃ
なので、今回僕が伝えたいのは、
『誰かが話しているときは静かに話を聞け』
ということではなく、
『人は話を聞かない生き物だ。話を聞いてもらうためには、話し手が工夫しなければいけない』
ということです。
「みんな話をちゃんと聞いて!」と主張しても、それは無理だって話。
この内容を書くにあたり、一番に頭によぎったのは、政治家の街頭演説と予備校講師の授業の違いです。
政治家の街頭演説は、自分の政策に関しての考え方や国をどう変えていきたいかというお話。若者からすると、小難しい話をしているので、どうしても興味を持つことができません。だって、漠然としすぎて、自分にとってそれがいいのかどうかなんてわからないんだもん。親近感もわかない。
予備校講師の授業は、入試に必要な知識を受験生がとっつき易いように噛み砕いて話をしてくれる。受験生にとっても自分事として捉えられるので、興味を持つことができる。自分の行く道が見えるから、話が理解しやすい。具体的に想像できる。
でも、それだけでしょうか?
「いつやるの?今でしょ!」で有名な東進ハイスクールの林修先生の話は、受験生だけでなく、多くの人を惹きつける魅力的な力を持っています。
元国会議員の杉村太蔵さんの話も、多くの人を惹きつける力がありますよね。
でも、街頭演説をしているほとんどの政治家さんの話は教務が持てない。
なぜでしょうか?
話し手が聞き手のことを想像すること
それは、きっと話し手が聞き手のことを考えているかいないかの違いだと思います。
政治家の方がいくら高尚な話をしていても、それはきっと聞き手にとって響く話し方や伝わる話し方をしていない。「私は国をこうしたい」とか「市政をこうやって変えていく」という話をする。その先には「こうすれば、こうやって変わっていくから日本にとっていいんだ」という内容。それ、誰に向かって話してるの?若者?お父さん世代?子供?
結果、相手の状況にマッチしていないんですよね。
でも、有名な予備校講師は、「今、あなたたちはどういう状況?そうだよね。そこからどうなりたい?そうだよね。で、僕が思うのはこういうことなんですよ」っていう話の展開をする。話が自分事になっているから引き込まれる。
話を聞いてもらいたいならタレントを参考にしろ
テレビに出ているタレントもそうですよね。視聴者やファンのことを第一に想像する。どうすれば、自分お話に引き込めるかを追求している。だから、周りは静かに話を聞くんですよ。話の次の展開が気になるから。
校長先生の話は、聞き手のことを考えていないんですよね。自分の話すべき内容を話すことが代位一にくる。だから、聞き手はつまらないし、聞かない。おしゃべりする。
大事なのは、聞き手のことを考えること、そして、聞き手が「この話は聞いておかなきゃいけない」って思えるような話の展開を組み立てること。
誰かに、静かに話を聞いてもらいたいのであれば、まずは、その相手のことを考えて、話の内容を組み立てよう。