仕事の比率 会議に置き換えて考えてみよう
会議って何のためにやるのか知ってる?
岩瀬さんの著書では、こんな事例を紹介しています。
いつも忙しそうにしている先輩から尋ねられました。 「今日の会議って、何をやるんだっけ?」 わかりません。先輩には申し訳なかったのですが、自分でもわかっていないのですから、思いついたことを曖昧に答えるしかありません。 「いやぁ、現況報告と今後の見込み案件についてじゃないですか?」
今日の会議のテーマ、知ってる?
この内容を見て、どう感じましたか?
実際、会議のテーマを知らされずに参加している というケースもあるのではないでしょうか。
会議が始まってからテーマを知る。そうなると何が起こるか。それは、非常に深刻な状況です。
何も事前に情報が入っていないので、その場で知っている知識と曖昧な知識、憶測で話をすることしかできません。
結果、有意義な時間を過ごすことなく、会議の時間は終わります。結論が出ないまま。そのまま、業務に戻ると何が起こるのか?
結論のない会議の内容は、忘れ去られます。そして、次の会議でも同じことが起こります。
これじゃ時間がもったいないですよね。何も産まない。生産性のない会議。
有意義な会議にしようよ
では、有意義な会議とはどんな会議なのか。
岩瀬さんは、こう言っています。
僕の考える会議のルールは『3対3対3』です。 予習(準備)に3、本番(会議)に3、復習(フィードバック)に3。 簡単に言えば、すべてが同じ比率で重要だということです。
僕も、その通りだと思います。有意義な時間を過ごすためには、事前の準備が重要です。
事前の準備があれば、フィードバックにもつながる
会議の内容が、飲食店の新店舗の展開内容なら、事前に出店先を調べる必要がありますよね。出店先エリアの候補地は
- どれくらいの人口が住んでいるのか
- どれくらいの人口が1日に駅を利用するのか
- 住んでいる人口の年齢別比率はどうなっているのか
- 店舗のターゲット層はどれくらいいるのか
- 平日と休日の駅利用者の数
- 駅周辺の強豪の状態
など、事前に調べることはキリがないほどたくさんあります。
この情報をもとに、店舗のコンセプトとある地域の剪定を話し合うわけです。
- どの地域が一番売上・利益に結びつくか
- その地域のテナント料はどれくらいか
- 損益分岐点はどこか
などを討論します。
そして、そこで出た結論を会議後に再度復習する。
- いつ頃の出店か
- 誰が担当するか
- いつまでに最終決定をするか
- 次の会議では何を決定するか
などが挙がります。
こうして、すべての仕事の比率を同じにすることで、実のある時間を過ごすことができるのです。
こっちのほうが、効率もいいですよね。行き当たりばったりで会議をこなすのではなく、意味のある会議にする。
実際、みんなどうなの?
でも、実際の仕事の比率ってどうなっているでしょうか。
実際は、準備1、会議9、フィードバック0。もしくは準備0、会議10、フィードバック0になっているのではないかと思います。
確かに会議は重要です。でも、何のための会議かということを考えてください。意思決定をする場が会議なのです。
新人でも意識できることはある
新人の頃は、こういった意思決定の場になかなか入れてもらえることは難しいかもしれません。
ただ、会議にもいろいろなものがあります。その日に何をするのかを確認するミーティングもあります。そういったときに、
『1日の流れをミーティングで確認する』
のではなく、
『事前に1日の流れを確認して、イメージしておき、ミーティングでその流れが間違っていないかすり合わせる』
という仕事の仕方を意識してみましょう。
そうすることで、上司と自分の考えの差が明確になるので、ミーティングの内容を振り返る時間を取ることもできます。
まずは、仕事の比率を、一度自分で確認してみましょう。どこかに偏っていたら注意です。