ケイタのしゃべり場

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ケイタのしゃべり場

言いたいことを書き連ねるブログ。

『自立』ってなんだろう? と考えさせられる1枚のプリント

入学式

新しい生活の始まりですね

春といえば、入学式。今年もその季節がやってきました。

新しい学校。新しい出会いや生活に心躍らせている人たちも多いのではないでしょうか。

そんなワクワクする入学式を前に、神奈川県では3月に新入生への学校ガイダンスが行われました。

ある高校で、新入生に配布されたプリントがTwitter上で、すごいと噂になっているようです。

こちらがそのプリントです

覚悟

進路実現に向けた本校の学習について と書かれたこのプリント。

神奈川県の公立高校最難関としても知られている有数の進学校、『横浜翠嵐高校』で配布されたプリントです。

内容をみてみると、でだしから強烈な一撃。(画像がぼやけてしまっているので、内容を抜粋してお届けします)。でも、「ん?」と思うことも…。

せっかくなので、ひとつひとつに僕の所感を書いていきたいと思います。

4月に決めた基準は変更することができない

「最初(4月)にどんな絵を描くか」の”基準”は極めて重要です。この”基準”があなたの3年間を左右します。途中から「基準」を変更したり「目標値を上げること」はできません。(ほぼ不可能です)

この強烈な一撃…。『4月に決めた目標値を上げたり、変更することはできない』というのが気になりますね。なんでできないんだろ?

確かに、はじめに決めた目標値を途中で切り上げることは難しいと思います。それなりの勉強も必要になりますし。3年間で学ぶべきことを3分割して考えて、1年を棒に振ったら、その後の取り返しが難しいというのもわかります。

でも、「目標を変更できない」ってどういうこと?15〜18歳のこの時期って自分の将来のことももう一度見つめ直して、自分がどういう進路をとるか決定する大事な時期ですよね。15歳の時に描く未来と18歳の時に描く未来って必ずしも同じじゃない。

もちろん、この高校に入学してから、進路を変える生徒もいると思いますが、真面目な子供は、愚直に入学当初に決めた目標・進路にむかって進んじゃうのでは…。それって、すごくもったいない。

自分の進路って、「一度決めたらコレ!」ってものではないと思うんです。いろんな人に出会って、いろんな人と時間を共にして、そこから自分では思いもよらなかった道が見えてきて、でそこに向かって進んで、それでも違うなと思ったら軌道修正して…ってどんどん変わっていくものだと思うんですよね。だから、高校の1年生の時は文理でわかれない。基本を全て学ぶ。そこから自分に合ったものに特化していく。で、それが大学受験に結びついたりするわけで。

うーん、はじめから限定されるのはな…。

覚悟を持って、自立して勉強することが大事

本校の受験を突破したみなさんの学力なら、本校で必ずその力を伸ばせると確信しています。ただし、

 ・本校には「覚悟」を持って入学してきてください

 中学と同じ気持ちでは、本校の学習・生活を進めていくことはできません。我々はみなさんが「中学4年生」になることを求めてはいません。「高校1年生」になるために意識を変えてください。
 
・確かな学力を身につけるには「人に何時間教わったか」ではなく「時間をかけて、いかに自分で学習したか」にかかっています

まぁ、これはわかる。「人に教わるのではなく、自ら考え勉強することが大事」ということですね。納得。将来、社会に出る上で、自分で考えなきゃいけない場面も出てきますからね。自分に必要な勉強は何なのか、そのために必要な時間はどれくらいなのか。それを自主的に考えるということですよね。これはとても大事なこと。

日常の学習についての基準

家庭での学習は 平日(2+学年)h、休日(4+学年)hを必ず実行してください
 ・この裏付けなしに、高い進路目標の実現はありえません。(毎月、学習時間調査を行います)
 ・「通学の電車・バスの中で…」「土日に固めて…」「すきま時間に…」そのくらいの時間でできる内容や分量ではありません。中学とは違います。
 ・授業が終わって、部活が終わって、疲れていても自宅に帰ってから毎日行うのです。
     日々の「絶対学習時間」を確保してください。
     時間を固定してください。(起きる時間・学習を始める時間・寝る時間)
     強い意志が必要です。
 ・貴重な3年間です。気が緩む暇はありません。(スマホ・ゲームは1日30分だけ…本当にそんな暇はありますか?)

いつでもどこでも勉強漬けですか…なるほど。スマホもゲームも30分すらやる暇なんてないんです。まぁ、それはいいとして。そして、日々の絶対学習時間を確保するのもいいとして。

1日の勉強時間を強制するの?それを毎月調査するの?そんなに徹底的に『管理』するの?

これじゃ、自立した学習を促すとはちょっと違うんじゃないかな…。「うちの高校はこれくらいの勉強をしないとついてこれないけど、君たちなら大丈夫だよね。あとは自立して頑張りなさい。ただし、一度置いて行かれた人を助けに行くほど、うちは甘くないからね。自分の目標に向けて頑張りなさい」じゃダメなの?

下位層の高校なら、「これだけ徹底して勉強しないと、逆転劇はおこらない。だからやるんだ!毎月調査もするからね」ならわかるんですが、最上位校でここまで締め付ける必要ある?これって、自立どころか、誰かに言われないとやらない大人になってしまう気がするんだけど…。僕だけかな、そう思うの。

他にも、こんなことが書かれています

・塾。予備校に通う必要はありません
 ・全員が高い目標を持ってください
 ・「高い目標」の達成のために、よりレベルの高い進学先、「国公立大学」(東大・東工大・一橋大、旧帝大、国公立医学部)を目指す指導を行っています
 ・本校では「私立大推薦受験を目指すこと」を勧めていません

どうやら、基本は「東大進学」を目標にしているようです。なので、「東大に行きたい!」という子供にとってはとても有意義な3年間を過ごすことができそうです。

ただ、ちょっと窮屈さを感じてしまう…。ここまで徹底した進学校なら、開成だったり栄光学園などの私立名門校に入学したほうが東大進学は近道だしなぁ。

『生徒の自立』を謳っている割には、進路も勉強時間も学校側が決めてしまっている。そして、それ相応の学習内容の提供を約束している。

結局、学校の言う通りにしておけば、大丈夫ということですよね?

うーん…。『自立』って何なのだろう?と考えさせられる、一枚のプリントでした。

今日はこの辺で。